今年最後の森のようちえんは、息が白くなるほどの寒い朝だったからか子供達にエンジンがかかるのには少し時間がかかったようです。
夏や秋のように森の中に入ればすぐに虫が見つかるわけでもなく、何をしようかな…?といった感じで、ふらりふらり彷徨う子もいれば、保護者のいる駐車場の方へ戻ってみたりする子も。
体を温める意味でも、去年の子達が好んでよくやっていた「チャンバラごっこ」に誘いかけると、興味を持った子が数人。
そういえば、今年は全然やってないなぁ…。
だからか、今年の子は「チャンバラ慣れ」しておらず、ムキになって相手の顔を見て棒を振り回し始めたり、1対1で戦っている所へいきなり長い棒を持って後ろから襲いかかってきたり!
相手の棒を見ながら手を動かすことや、棒は長すぎないこと、長ければ足で折ることや、2股に分かれていればそれも折流ことなど、安全に楽しむ方法を伝えます。
去年もチャンバラごっこを楽しんでいた年長児は相手の棒の動きに合わせて手首をしなやかに捻らせることができるのですが、まだ3歳児達は腕ごと振り上げたり振り下ろしたり…。そうそう。子供達は遊びの中で、自然とい様々な細かな動き(運動)を獲得してくのです。
さて、そんな中、チャンバラごっこには興味を持たなかった別の探検グループの黒い実(ブラックチップ)の発見で、今日1日の遊びの方向性が明確なものへとなりました。
ブラックチップのそばにはブルーチップ(龍の髭の青い実)もあって、子供達はさらに興奮。ピカッと輝く宝物を片手では持ちきれないほどに集め始めました。
それらを入れる場所はそれぞれで、ポケットの中の子もいれば、急いでリュックのところへ戻ってスーパーの袋を持ってくる子もいたし、軍手の中に詰め込む子や、用意周到でガムのプラ容器を持ってきた子などなど…。
その後は、急な坂を登り「見晴らしの丘」へ。
天気の良い日はやっぱり高いとこをを目指したくなるのかな?
「オーーーーーイ」「ヤッホーーーーー」
先発組が大きな声を出すとそれがこだまし、釣られたように次々と丘の上へ。
そこは、さっきまでの雑木林とは違って、日が当たり暖かくて気持ち良い♬すっかり、後半の遊び場所となったのでした。
杉の丸太椅子に集めたブルーチップを広げ、数を数えて楽しむ子
木の実をきれいにレイアウトしてお店やさんごっこを始める子
大工さんになって、重い丸太を移動し「家」作りを楽しむ子
もちろん、丘の上にはなかなか来ないで、ひたすら雑木林でブルーチップを拾い集める子も。
それぞれが思い思いに楽しんでいるのだけれど、途中途中で自然と遊びがリンクして、またそれぞれに…。この自由な自然な遊びの流れが、見ているだけでも面白い。
そういえば、龍の髭を「ブルーベーリー」と言っていた男の子がいて、あえて訂正をせずにいたのですが、いつの間にか試食までしていて…「甘い!」と他の子達にもオススメしていたことが降園時間に発覚しました。
えっ!?本当に甘いの…!?そもそも食べられるの?
お迎えに来た保護者も、もちろん私もびっくりで、「甘い」というなら…と、少しかじってみると…
ウーーーーン。渋い!…けれど、確かに表面の青い皮だけって考えると、心なしかほんのり甘い…かな?
何ごともチャレンジ!一気にいくのではなく、ちょっと口にしてみてダメだったのなら吐き出せばいい。なんとも野性的!
(毒性のある植物が育つ時期や毒性を持つ生き物が盛んに活動する時期は活動前に写真を見せながら、よく注意、説明をしています。)
さらには、「見晴らしの丘」の急な坂は、普段は歩きながら降りたり、できる子は駆け下りたりしていたのですが…今日は、寝っ転がってぐるぐるぐる〜!森のようちえん始まって以来の初めての回転降りに、さすがの私も大笑い。
前回の「文化の森」での坂での遊びを思い出したのかな?
…それにしても前回は芝生、今回は土時々石、しかも結構な急な坂(そしてかなり凸凹)で一気に難易度アップ!
秋の川遊びも随分と大胆になってきたと思っていたのですが…
月を追うごとにどんどん大胆になってくる子どもたち。
いいぞ、いいぞ!その調子!
子どもたちの遊びを生み出す発想力、行動力、広がりを見せるユニークな遊び方が今後も楽しみで仕方ありません。
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